コレステロールが高くなる?|卵は1日1個までの都市伝説
相談にいらっしゃる方のお話を聞いていると、
コレステロール値が上がるから卵を食べるのは控えてます!
という方、いまだにたくさんいらっしゃいます。
しかしそれはもう古い!
というか相当古い!
今回は「卵は1日1個までの都市伝説」について解説します!
そもそもなぜそんな話になった?
「卵を食べるとコレステロールが上がる。」
そもそもなぜこう言われるようになったかというと、
1913年のロシアでの動物実験がきっかけです。
うさぎに卵を食べさせた時、うさぎのコレステロール値が上がったという結果が出たのです。
それからというもの
卵を食べるとコレステロールが上がる。
という説だけが一人歩きするようになりました。
しかし実は1915年、わずか実験から2年後、
この説は否定されています。
なぜならうさぎはそもそも草食動物。
草を食べて生きている動物ですから、
動物性の食品に適用できない動物だったのです。
…最初に気付け!笑
なぜ後半の話が日本に浸透しなかったのかは甚だ疑問です。
厚生労働省、コレステロール上限撤廃
そしてようやく厚生労働省は2015年に日本人の食事摂取基準からコレステロールの上限を撤廃しました。
なぜなら食品として摂取するコレステロールは2割
人間が自らの肝臓で合成するコレステロールは8割と、
後者の方が明らかに多く、
食品として摂取するコレステロールは体内のコレステロール値に大きく影響しないことがわかったからです。
口から摂取するコレステロールが多ければ、肝臓はコレステロールを作るのを減らしますし、
逆に食物から摂るコレステロールが少なければ肝臓で作るコレステロールを増やす、というように、
きちんと身体がバランスをとっているのです。
人間の身体ってすごいですね。
そもそも肝臓で合成する量の方が多いということは、人間にとってコレステロールがいかに大事なものかということなんでしょうね!
ここまで言ったらおわかりかと思いますが、
つまりはコレステロール値をコントロールするための食事制限は
無意味だったことがわかると思います。
卵を1日1個までにしたところで、数値が下がるわけではないのです。
卵が動脈硬化の原因と言われた理由
それでは卵にコレステロールが多く動脈硬化の原因となると言われてしまう件について解説します!
卵に含まれているメチオニンという必須アミノ酸は、体内に入ると以下のように転換していきます。
メチオニン
➡︎ホモシステイン
➡︎システィン
➡︎髪、皮膚、爪など
メチオニンがホモシステインになり、
ホモシステインがシスティンになり、
システィンが髪や皮膚、爪となっていくのですが、
なんと迷惑なことに、私たちの免疫機能であるマクロファージがホモシステインを異物と認識してしまい、それを消そうとしてまるっと食べてしまうのです。
マクロファージが多くのホモシステインを食べすぎて抱えきれなくなってゴミとして排出すると、それが血管に付着し血管が詰まって動脈硬化になっていく。
というストーリーなわけです。
じゃあやはり卵がを食べないようにしよう!
と考えるのは待ってくださいね。
卵は超優秀なタンパク質食材ですから摂取すべきです!
実は、
メチオニンがホモシステインに変換しても、
【ビタミンB12、葉酸】があれば、ホモシステインはメチオニンに戻ることができます!
そして必要な時に再びメチオニンからホモシステインに変換されるのです。
そしてホモシステインからシスティンに変換するときは【ビタミンB6】があれば、そのままスムーズに私たちの髪の毛、爪、皮膚を作ることができるのです!
つまり、卵を摂取してもきちんとビタミンB群を一緒に摂取していれば問題なく、美しい肌や髪の毛を作ることができます♪
余談ですが卵食べてない方の肌はけっこうボロボロな気がします。
まとめ
いかがだったでしょうか?
栄養は単体ではなくチームで働く、という正常分子栄養学について少しニュアンスを伝えられたと思います。
たまごはとっても優秀なタンパク質食材。
ビタミンBと一緒に、積極的にとりましょう!
ビタミンBは、サプリメントで摂取するのがお手軽ですよ♪
参考にしていただけたら嬉しいです😊
Rumi
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